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No.17 (2005年9月発行)



プロジェクトの最新情報をお伝えします

グルジア図書館プロジェクト 残念なお知らせとご寄付のお願い
7月11日未明、ノマドが支援しているラド・アサティアニ児童図書館で盗難事 件が発生し、2004年度および2005年度のプロジェクトで購入した物品が盗まれ ました。活動が継続できるよう、現地と話し合い最大限の努力をしていますが、 資金が十分ではありません。皆さまの温かいご支援をお願いいたします。

壊された鉄格子
ガスヒーターが設置されていた壁
<プロジェクトへの影響>
現地協力スタッフから、2005年7月11日未明に、ラド・アサティアニ児童図書 館のディゴミ図書室に強盗が侵入し、ガスヒーター1台、椅子35脚、新しく購 入した図書24冊が盗難被害にあったという連絡が入りました。

ニュースレター13号・14号でお知らせしましたように、ラド・アサティアニ児 童図書館では、本年5月より読書推進活動「本を訪問しよう!」プロジェクト を実施し、新しくなった図書室を利用したイベントを毎週開催しています。6 月までに前半8回のイベントを開催し、多くの子どもたちが参加しました。学 校との協力関係も築かれつつあり、10月からの後半のイベントへの期待が高ま っていた時の事件で、現地では大きなショックを受けています。

現地関係者と今後のイベントの実施方法を検討した結果 、本プロジェクトをご 支援いただいている財団法人ひろしま・祈りの石国際教育交流財団のご了承を 得て、イベントにかかる費用をガスヒーターおよび椅子の再購入費用に充当す ることが決定しました。子どもたちは暖房のきいた暖かい部屋で、コートを脱 いでイベントを思う存分楽しむことができます。

<イベントの継続をめざします>
この予算の振り分けにより、2006年3月まで実施する予定であったイベントを 2月半ばで終了することになります。しかし、2〜3月の6回のイベントに参加 する予定だった子どもたちの期待を裏切らないためにも、ノマドとしては、な んとか3月末までプロジェクトをサポートしていきたいと考えています。6回 分のイベント実施に必要な費用は、ゲストスピーカー招聘費および子どもたち の送迎に使うバスレンタル費で、日本円にして6万円ほどです。

5月のイベント実施以来、新しくなった図書館の存在が知られ、初めて図書館 を訪れる子どもたちも増加し、徐々に子どもたちが自分の意志で図書館に足を 運ぶようになってきました。この環境を今後も保ち、より利用度を高めるため に、イベントの継続実施は不可欠だと考えています。

ぜひ、皆様のご支援をお願いいたします。普段こうした機会が少ないグルジア の子どもたちが、できるだけ多く楽しいイベントに参加できるよう、ご協力く ださい。

ご寄付お振込先
郵便振替口座   口座番号:00100-2-14174  口座名:ノマドインターナショナル
※通信欄に「グルジアイベント支援」とご記入ください。

※9月1日に実施した報告会において、グルジアプロジェクトに2,900円のご寄 付をいただき、ありがとうございました。今回の備品補充のための費用に充当 させていただきます。


ノマドの活動Q&A 第3回
ニュースレター発行1年にあたって実施したアンケートの中でいただいたご意 見やご質問にお答えします。

Q. ノマドの活動を通して、家庭が無い子どもへの支援などに関わることはで きますか。

A. 私たちの活動の中では、団体の専門性や規模の面 から、直接的にストリー トチルドレンなどを対象としたプロジェクトは実施していません。しかし、例 えばタイで活動を行なう農村部では、両親が出稼ぎに出てしまって子どもだけ が家に取り残される家庭があります。そうした子どもたちにとって、図書館で 本を読んで家事から一時解放されることが心の安らぎになったり、また家庭の 経済状況によっては奨学金の支給対象となることもあります。グルジアでは、 支援する児童図書館の近くの孤児院や難民の子どもたちが読書推進イベントに 参加したり、本を読みに図書館にやってくることもあります。したがって、私 たちの活動には、間接的にそうした子どもたちの支援も含んでいます。図書館 という公共的な場所は、利用者を限定せず、誰もがそのリソースやスペースの 自由な使い方を見つけられる場所であるといえます。



活動地域の教育事情や社会情勢、文化などをお伝えします

ロシアの大都市の学校と民族的な問題
(当団体のロシア人協力者であり、現在はモスクワの国立人文科学大学で教鞭 を取っておられるボリス・マリシェフさんによるロシアの学校教育レポートの 2回目です)

この13年間で、モスクワ市の人口は850万人から1050万人まで増えました。 200万人も多くなった理由は、旧ソ連のいろいろな共和国から避難者がたくさ ん来たからです。しかし、この避難者の子どもたちは自分の国の国語で勉強で きるのかという問題が起こっています。

最近モスクワでは、数年前に開校したグルジア民族学校に関する大きな騒ぎが 起こりました。ロシア人の両親と若い民主主義者はすでに2回、反対のデモを 行いました。彼らはグルジア学校が間もなく独自の建物を政府から与えられる ことが気に入らないのです。このグルジア学校は、今はモスクワの第201番の 中学校の建物の3階を借りています。400人のグルジア人生徒は別 の入口から学 校に入り、9つの狭い教室で勉強しています。この学校は二部制ですが、朝か ら昼まではここでロシア人の生徒だけが勉強し、グルジアの子どもたちの授業 は午後から始まります。実際は、子どもたちが民族的な原則によって分けられ ているのです。

現在、モスクワには34の民族学校と5つの民族幼稚園がありますが、ロシアの 首都にこれらの民族学校が必要なのかという賛否の議論がずっと続いています。 たとえば、フランスのパリでは民族学校を置く必要はないと考えられています し、ドイツのベルリンに住むトルコ人の子どもたちもみなドイツの学校で勉強 しています。しかし、ヨーロッパの大都市と違って、モスクワは多民族国の首 都であるという独自の歴史を持っています。だから、民族的な問題をどうして も解決しなければなりません。現在、モスクワでは100以上の言語が話されて います。先日、モスクワの幼稚園でアルメニア人の保母が解雇されるという事 件がありました。幼稚園のロシア人の子どもたちが、アルメニア語の発音でロ シア語を話すようになって、反対が起こったからです。

モスクワでは民族主義の問題が大変大きくなりました。今、学校の先生たちは 民族間に紛争が起こらないように、様々な民族の子どもたちが仲良く暮らすよ う努力しています。モスクワで一番最初に開校した民族学校は韓国学校ですが、 現在ではその学校の生徒の半分以上は韓国文化と韓国語が大好きなロシア人の 子どもたちです。その次に、ユダヤ、アルメニア、グルジアの民族学校ができ ました。一方で、モスクワに住む避難者の子どもたちの中には、必要性や差別 の問題から、自分の国の言葉を勉強したくないと感じる子どもも多くいます。 だから、ロシア人ではない人たちは、子どもたちが故郷の文化と言葉を間もな く忘れてしまうのではないかと非常に心配しています。

最近、モスクワにはコーカサスと中央アジアからロシア語がほとんど解らない 高校生たちが多く来ています。この子どもたちのために、モスクワの68ヶ所の 学校でロシア語講座が開講されています。最初の1年間はロシア語だけを勉強 し、その後はロシア人の生徒たちと一緒に勉強しています。しかし、そうした 子どもたちがこれからどのように適応していくかという問題も小さくありませ ん。



事務局からのお知らせや最近の動きなどをお伝えします

グルジアプロジェクト報告会を行ないました

9月1日(木)の夜、青山の環境パートナーシップオフィスにて、『現地協力者 が伝える図書館プロジェクトの今』と題した活動報告会を行ないました。来日 中のグルジア人協力者、ルスダン・ピルヴェリさんが、プロジェクトの進行状 況や成果、現地での受け止められ方などを、グルジアの現状を説明しながらお 伝えしました。また、グルジア政府観光局様のご協力を得て、私たちが実施す るプロジェクトに加えて、グルジアという国の様々な側面 についてもご紹介で きました。

参加された方からは次々に質問が出され、報告のあとも、報告者と参加者の皆 さまの間で積極的な交流が見られました。「わかりやすいお話で、良く伝わっ てきました」「現地の方からの説明は、やはり説得力があると思います」など の感想をいただきました。今後も引き続き、このような機会を設けていきたい と思います。

グローバルフェスタに参加します
毎年恒例の国際協力フェスティバルが、今年は「グローバルフェスタJAPAN 2005」と名を変えて、10月1日(土)・2日(日)に東京の日比谷公園で開催さ れます。当団体もブースを出展し、タイの子どもの新しい創作絵本の販売や、 その様子を紹介する新制作ビデオの上映を行ないます。ブースの場所はイエロ ーヴィレッジ(Y)の12Bです。ぜひお立ち寄りください。多くの方にお会いす るのを楽しみにしています。

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編集後記

・ここしばらく、タイ訪問、グルジアスタッフの来日、報告会などが続き、様 々な方と交流する機会に恵まれて、刺激を受けています。(武津)
・グルジア現地協力スタッフのルシコさんが来日しました。実際に会って話を することはとても大切だと実感した2週間でした。(伊藤)

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