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No.16 (2005年8月発行)



プロジェクトの最新情報をお伝えします

タイでオンラインプロジェクトが始まりました
タイで新しくオンラインを用いた読書推進活動が始まりました。子どもたちがグループでテーマを決めてリサーチした結果を、インターネット上で発表し、参加校どうしで意見交換をするものです。ピサヌローク県とナン県の農村部から3つの小学校が参加しています。8月に事務局スタッフが現地調査のためにタイを訪問した際に、この3つの学校を訪れてワークショップを行ないました。その様子をご報告します。

プロジェクトの様子を写真でご覧いただけます。こちら>>>


◆ 先生にプロジェクトへの期待を聞きました◆

3つのことをこのプロジェクトに期待しています。子どもたちが、自分でリサーチをすることで知識を増やすこと、世界中の人とコミュニケーションする方法を学ぶこと、コンピュータやインターネットなどの新しい技術を経験することです。ここの子どもたちも、都市の子どもたちと同じように学ぶ機会が得られて、とてもうれしく思います。 
(バンハチャイ小学校、ノイ先生)


農村部では、IT教育の重要性は理解しながらも、予算やサポートがないために取り組みが始められないという現実がありました。この活動への強い熱意と期待が感じられます。
<農村部のIT事情>
タイ政府は数年前から、コンピュータの学校教育への導入を推進しています。しかし、農村部の小規模校では、コンピュータの導入や維持のための十分な予算が下りなかったり、教員の研修などが十分でなく、古い機械が空き教室に放置されているという状況がよく見受けられます。私たちの活動する学校でも、教師たちから、こうした状況を改善して、生徒が都市部の子どもたち並に情報に触れ、活用できる環境を整備したいという強い願いが聞かれていました。そこで、これまでの読書推進活動をインターネットを用いて展開させる「Voice Onlineプロジェクト」を、今年度、パイロット的に実施することにしました。

<ワークショップの様子>
ワークショップは、各校とも4〜6年生約20人と先生たちの多くが参加して行われました。まずは、初めてインターネットに触れる子どもたちに、その利便性と同時に危険な面もあることを認識してもらい、トラブルなく的確なコミュニケーションができるように、基本的なネチケットに関する講習を行ないました。

その後は、いよいよコンピュータやカメラを使った実習で、学校紹介のページを作ります。子どもたちは、3つのグループに分かれて作業を分担しました。

コンピュータを担当するグループは、簡易ホームページ作成ツールを使って、記事をホームページにアップロードする方法を習得します。マウスを触る子がボタンを押し間違えると、周囲で見守っている子たちから「そこじゃない!」「エンターキーを押すんだよ!」とすかさず指示が飛びます。何度もやり直しているうちに、子どもたちはあっという間に方法を覚えてしまいました。

学校紹介を書くグループと、写真を撮影するグループは、自分たちの学校を知らない人に紹介するにはどんな情報が必要か、一緒に考えます。学校の名前、所在地、生徒や先生の数、歴史、参加している読書推進活動、などが必要との意見が出ました。それをもとに、文章執筆グループはみんなで文章を考え、ワードファイルにタイプします。子どもたちは授業でワード書類作成の経験があり、少しゆっくりめながらも、自分でタイプしていました。

写真撮影グループは、文章に加えてより効果的に学校の様子を伝えるために、デジタルカメラを用いて写真を撮影します。初めてデジタルカメラに触れる子どもたちは、撮影した写真がディスプレイされるたびに大喜びです。校舎や近くのお寺、今回の研修の様子などを撮影して回りました。

3つのグループの共同作業で作った学校紹介ページは、すべて完成したあと、公開して互いの学校で鑑賞しあう予定です。この後は、今回学んだ方法を使って、子どもたちが自分でテーマを見つけて、作品を作っていきます。

<周囲の期待と協力>
この活動には教師の期待がとても大きく、研修には校長をはじめ先生がほとんど総出で参加し、子どもたちの研修後に自分たちで最初からプロセスを復習するなど、熱意が感じられました。

また、この活動への参加が決定してから、学校が政府にプロポーザルを出し、予算を得てコンピュータや周辺機器を増やしたり、近くの工業高校の先生に技術的な面で協力してもらうなど、地元の努力も促しています。この活動が、現地でよりよい教育方法を追求していくための1つのモデルになればと考えています。

※このプロジェクトには、国際コミュニケーション基金からの助成金と、富士写真フィルム株式会社様からデジタルカメラ、NEC Corporation (Thailand) Ltd.様からPC提供のご協力をいただきました。



活動地域の教育事情や社会情勢などをお伝えします

グルジアの言語事情

(今月は、グルジア出身で現在は日本在住のメデア・児島・ゴツィリゼさんから、グルジアの変わりゆく言語事情について記事をいただきました。メデアさんは、当団体が教材を支援するアジア・アフリカ大学で日本語を修め、同大学で日本語教師もなさっていました)

グルジアの公用語はグルジア語だ。グルジアの多くの学校や大学ではグルジア語で教育が行われている。しかし、専門的な本や外国での最近の研究について、グルジア語で得られる情報は少なく、グルジア語だけでさまざまな学問を発展させることは難しいと思う。

以前、グルジアは旧ソ連の共和国の一つだった。ソ連時代はロシア語が小学校から教えられていた。公用語はグルジア語とロシア語だった。人々はロシアのテレビ放送を見たり、ロシア語の新聞や雑誌を読んだりすることも多かった。グルジアに住んでいる他の民族の人々との共通語は主にロシア語で、ソ連の他の地域や外国の情報のほとんどもロシア語だった。中学校では、学校によって英語、フランス語、ドイツ語も教えられていたが、それらのレベルは低かった。

グルジアがソ連から独立して15年間経った。学校では以前と同じく、ロシア語に加えて英語、ドイツ語、フランス語が教えられている。しかし、ロシア語の新聞や雑誌は少なくなり、グルジアに住む他の民族の人々もグルジア語で話すようになった。グルジア人のロシア語のレベルがだんだん低くなっている。その一方で、ソ連時代に制限されていた外国との交流は活発になって、英語の番組もテレビで見られるようになった。インターネットが発達して、興味深い情報は英語で何でも得られる。最近、親は子供にロシア語の代わりに英語を勉強させたりするが、今のグルジアではまだ英語のレベルは低く、残念ながら必要な情報を得るには充分ではないのが現状である。今後、若い世代のグルジア人が、グルジア語を守りながら、世界で活躍できるような言語教育が行われることを期待している。



事務局からのお知らせや最近の動きなどをお伝えします

まもなく! グルジアプロジェクト報告会

現地協力者が伝える図書館プロジェクトの今
ノマドインターナショナルでは、グルジアの協力者であるルスダン・ピルヴェリさんの来日にあわせて、活動報告会を開催します。児童図書館の改修や読書推進活動がどのように進められ、現地でどのように受け止められているのか、現地担当者が肌で感じるプロジェクトの成果を、最新の映像を交えながらお伝えします。
活動報告の前後には、情報交換や交流をお楽しみいただける交流会を設けます。日本ではまだあまり馴染みのないグルジアですが、現地の方と直接交流して、その文化や教育事情について知るチャンスです。多くの方のご参加をお待ちしております。

日時:2005年9月1日(木) 
   18:30〜20:30(活動報告は19:00スタート)
場所:環境パートナーシップオフィス エポ会議室
(表参道駅徒歩5分 または 渋谷駅徒歩10分、
国連大学となり「コスモス青山」ビルB2F)
参加費:300円(資料代) 
※ お名前・ご住所・連絡先を明記の上、メール又はFAXで事前にお申し込みください。

新創作絵本、販売中!
先月号でご紹介した、タイの子どもたちによる新しい創作絵本の販売を開始しました。1冊500円でご購入いただくことで、プロジェクトを支援することができます。お問い合わせは事務局までお気軽にどうぞ。

タイ図書館プロジェクトご支援のお願い

2005年度のタイ図書館プロジェクトでは、活動地域である北部20校に子ども向けの本を届けて、読書推進活動を行なうのに加え、津波により被害を受けたタイ南部の学校にも、本の支援を行なう予定です。子どもたちが本から新たな希望や楽しみを見つけだせるよう、皆さまのご支援をお願い申し上げます。寄付は一口1,000円(本約4冊分)から受け付けております。

<寄付振込先> 
郵便振替口座 口座番号:00100-2-14174
口座名:ノマドインターナショナル
※通信欄に「タイ図書館プロジェクト支援」とご記入ください。

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編集後記

・3回目のタイ学校訪問になりました。みんなが笑顔で名前を呼んで出迎えてくれたのがうれしかったです。(武津)
・子どもたちのPC操作を習得する速さには驚かされました。子どもたちの柔軟さを羨ましく思いました!(伊藤)
・タイの子どもたちの絵本が出来上がりました!『海の中のゆう園地』のキャラクターがお気に入りです。(丸山)
・9月1日の報告会を楽しみにしています。皆さんの質問に何でも喜んでお答えします。(ルシコ)

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