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No.14 (2005年6月発行) |
2005年度のプロジェクト計画 概要
1.グルジア
昨年度、改修と図書の支援を行なった首都トビリシのラド・アサティアニ児童図書館で、新たに読書推進活動を実施しています。これは、きれいになった図書館を効果的に利用して、子どもたちの読書への関心を高め、図書館の利用者を増やすことを目的としたものです。これまでのタイでの読書推進活動の経験を活かしつつ、グルジアの文化背景に合わせた形で、現地とアイデアを出し合いながら協力して進めていきます。
2.タイ
北部農村地域での図書館プロジェクトの最終年度として、現地で自主的に継続できるよう、教師を主体とした活動を増やしながら、合計20の小中学校で、本の支援・読書推進活動・絵本づくりを実施します。また、近年タイでますます進行するデジタルデバイドへの対応として、オンラインを用いた読書推進活動をパイロット的に3校で行ないます。これまでの本という形に替わり、ITを導入することで、どのように農村部の発展を阻害する原因となっている情報の立ち後れを改善することができるか、現地とともに考えていきます。さらに、これまでの北部での図書館活動の経験をもとに、昨年12月に発生したスマトラ沖地震・津波により被災した地域の小中学校に、図書の支援と読書活動を行なって、教育環境の復興に協力します。
3.教材制作等
タイでの図書館活動の成果をまとめ、その中でも特にオリジナリティのある活動として、ノマドが交流する各国の教育関係者から高い関心を集めている絵本づくりの手法を解説した教材を制作して、国を超えた活動の普及と交流を目指します。また、昨年に引き続き、タイでの創作絵本を利用した日本語学習教材を制作するなど、グルジアやロシアで不足する教材を支援し、子どもたちの国際交流を図ることを検討します。
皆さまの活動へのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。 |

プロジェクトの最新情報をお伝えします
グルジアの読書推進活動「本を訪問しよう!」イベントから
グルジアのラド・アサティアニ児童図書館では、本年度、読書推進活動「本を訪問しよう!」を実施しています。毎回異なるゲストスピーカーが、文学や歴史、芸術などそれぞれの専門について子どもたちにわかりやすく話をし、司書がイベントのテーマに関わる本や図書館の使い方などを紹介するもので、毎回多くの子どもたちが参加しています。今回は、5月に行われたイベントの一部をご紹介します。
<子どもたちと詩>
第1回目のイベントは、グルジア語をテーマに開催されました。グルジアがキリスト教を国教とした4世紀頃から、グルジア語が使われるにようになったと言われています。この歴史のあるグルジア語そしてグルジア文学について、文部省に所属するゲストスピーカーが、講義を行いました。真剣な眼差しで講義を聞いていた子ども達も、自作の詩を披露して、きれいな言葉に包まれたイベントになりました。
グルジアの学校では、詩をつくり、皆の前で発表することを授業に積極的に取り入れています。詩は子どもたちにとって自己表現のひとつであると言えます。そこで、第2回目は、グルジアの有名な詩人G.Leonidzeとその作品についてとりあげました。講義の後、子どもたちは詩を朗読し、その詩について話し合いをしました。図書館スタッフが作品の登場人物に扮し、詩を紹介するなど、子どもたちに興味を持たせる工夫をこらし、イベントを盛り上げました。
<子どもたちが参加してつくるイベント>
毎回異なるテーマで開催しているイベントは、子どもたちがゲストスピーカーの話を一方的に聞くことにならないように、子どもたちが詩を作り、発表する、歌を歌う、絵を描くなどのアクティビティを取り入れています。グルジアの「こどもの日」(6月1日)をテーマにした5月最後のイベントでは、子どもたちが絵画について学んだ後、自分たちの描いた絵を紹介し、お互いの作品を鑑賞しあいました。芸術評論家のようなコメントが飛び出したかもしれません。
5月から始まったイベントは6月末で前半を終了し、夏休みをはさんで、10月から後半が始まります。この2ヶ月間の活動をまとめ、子どもたちがより楽しく参加できるイベント実施を目指して、図書館スタッフおよび現地協力スタッフと話し合いを進めていきます。
*このプロジェクトは、(財)ひろしま・祈りの石国際教育交流財団の助成を得て実施しています。
事務局からのお知らせや最近の動きなどをお伝えします
ニュースレターのアンケート結果のご報告
ニュースレター発行から1年を迎えるにあたり、3月号でご協力をお願いし、5月15日まで実施しましたアンケートの結果をご報告いたします。ご回答くださいました皆さま、ご協力ありがとうございました。
回答者数: 11(うち個人10、団体1)
ニュースレターについて: おもしろい 4、 ふつう 6、 おもしろくない 0
以下のようなご感想をいただき、支援者の皆さまにもっと活動を身近に感じていただきたいという発行当初の目的には沿うことができているように感じました。絵本づくり合宿のレポートや、グルジア訪問報告など、現場での活動を踏まえた記事が印象に残ったというご意見が多く、また活動地域の文化や社会情勢などの周辺情報を知りたいというご要望も多くいただきました。こうしたご意見を踏まえて、より現地での活動を身近に感じていただけるような紙面づくりを目指します。
◆ご感想から◆
- タイやグルジアの図書館のあり方や有効性などを知ることができるし、図書館の地域に与える影響がよくわかります。図書館についてもう一度見直すと共に、可能性をとても感じています。
- 支援の状況が現地報告もありよくわかる。このようなリアルタイムの報告があることは、運営の姿勢がよくわかって大変よい。
- いつも活動内容について、真面目に簡潔に伝えていて好感が持てます。長すぎず、それでいてプロジェクト周辺の状況や感想なども入っていて、質的に高いと思います。
- ニュースレターを読んでいると、熱心に活動をされている様子が伝わってきます。
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また、ノマドの活動に対して、様々なご提案やご意見をいただきました。何回かに分けて、そうしたご意見に対する、私どもの考え方をご説明したいと思います。今回は、タイで新しく始めるオンライン読書推進活動に関するご意見へのお答えです。
Q. タイでオンラインを用いて意見交換や情報検索などを教えるというプロジェクトにはあまり強い必要性を感じません。教育という軸足からは少し外れているのではないでしょうか。
A. ニュースレター13号の現地からの報告にもありましたように、タイでは都市部でのIT普及が急速に進む一方、農村部ではインフラも十分に整備されず、コンピュータを使いこなせる人材も不足して、デジタルデバイドの問題が深刻になりつつあります。一方で、日本も含め、インターネットが普及するがゆえの子どもたちのコミュニケーション能力の低下や犯罪に巻き込まれるという問題も起こっています。工業化が進むタイで、農村部の子どもたちが将来、都市部に出て、突然ITに接したときにこうした問題に巻き込まれないよう、インターネット社会で確実に自分の意見を伝えたり、相手の考えを思いやることを訓練する場が必要ではないかと考えています。今回、現地と話し合って、パイロット的にオンラインを用いた読書推進活動を開始することにしました。
今後も、ニュースレターや私たちの活動へのご意見やご感想を、ぜひお寄せください。お待ちしております。

編集後記
・いつの間にか今年も折り返し。日々の仕事に追われる中で、今回のアンケートを始め、支援者の方から届く声に励まされています。(武津)
・梅雨空に気分が重くなりがちですが、毎週届くグルジアの子どもたちの可愛い笑顔に助けられています。(伊藤)
・はじめましてインターンの丸山です。まだ作業は思考錯誤の一方、日々ノマドの活動の魅力に胸躍らせながら仕事をしています。(丸山) |

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