image
image image image
image
image image
image
image
image
image
image
image
image
image
image
image
image
image


image image

No.5 (2004年9月発行




読んだ本の内容を友だちに伝えよう 〜Voice in Line〜-

農村部の小学校で図書館プロジェクトを実施するタイでは、図書館や蔵書の充実といった環境整備だけでなく、子どもたちの読書習慣確立をめざした様々な読書推進活動を行っています。今回はその1つ、『ボイス・イン・ライン』という活動をご紹介します。

<ボイス・イン・ラインとは?>
ボイス・イン・ラインとは、校内放送設備を利用して、子どもたちが読んだ本の内容を発表する活動です。テーマを設け、図書館の本を利用して関係する情報を収集したり、追加の情報が必要な場合には周囲の大人にインタビューをして、原稿にまとめます。それを2人1組になって交互に解説をしながら全校生徒に放送のように伝えます。先生の指導のもと、健康、環境、方言、時事ニュース、宗教行事など、子どもたちが多岐に渡るテーマを調べます。右に発表原稿の例をご紹介しています。食と健康をテーマにしたものですが、さて、どんなことを教えてくれるのでしょうか?

<子どもたちの大好きな活動です>
活動は、毎日の朝礼やお昼休みに全校で取り組みます。高学年の生徒が順番に発表者となり、幼稚園や低学年も含めた全校生徒の前で発表します。学校によっては、ゲームを取り入れるなどして、全員が参加し楽しめるように工夫しています。6月に訪問したときに子どもたちにインタビューしたところ、「ボイス・イン・ラインの活動が大好き!」という答えがたくさん返ってきました。先生たちは、子どもたちが元気良すぎて近隣の迷惑にならないか気を揉むこともあるほどです。 楽しむ要素を加えながら、図書館を利用して、本から必要な情報を選びとり、それをまとめ、人に的確に伝えるといった様々な能力を総合的に高めることができています。

校内放送を利用し読んだ
本の内容を 発表する
子どもたち
低学年の生徒の前で発表をする
高学年の生徒


子どもたちの 発表原稿から
『魚はとてもいい食べ物です』

A:今日は、食べ物と栄養というテーマの中から、魚についてお話します。

B:昔から、タイの人は主要な食べ物として、魚を好んで食べていました。スコータイ王朝のラムカムヘン大王の碑文にもその記録があります。「富める国スコータイは、水には多くの魚が、大地には多くの稲が育つ」という一文があり、古い時代のタイ人にとって、魚は重要な食べ物であったことがわかります。

A:それでは皆さん、魚の栄養について学びましょう。魚は私たちの体に大事なカルシウムやヨウ素などのミネラル分を多く含みます。お医者さんは、海の魚や肝臓、卵などを食べることを勧めています。私たちの健康に役立つ魚油が多く含まれているからです。

B:魚油は、私たちの体にエネルギーを与え、視力をよくするビタミンA、脚気を防ぐビタミンB、骨を強くするビタミンDを多く含んでいます。また、魚肉は私たちをいろいろな病気から守ってくれます。おまけに、他の食べ物よりも安いです。

A:今日の発表を終わる前に、もっと魚を食べて健康を守るように呼びかけたいと思います。それでは、さようなら。


タイの歴史と食文化、栄養分の働きなど、学科ごとの授業では難しい横断的な学習ができています。かなり専門的な知識も学んでいるようですね。

◆タイでの活動をとおして思う◆
現地スタッフとして活動していた八木が8月に帰国しました。 タイでの経験から考えたことをつづります。

学校で子どもたちの様子を見ていると、読書に大きな興味を持ってくれる子どもたちが多いことに驚く。次年度の活動の図書係の子どもを募ると、ほとんどの子どもたちが手を挙げて、積極的に参加する。ボイス・イン・ラインや読書日記といった個々の活動では、自分が感じたことを表現し、友だちと共有できる。こうした活動が子どもたちの成長の助けとなればと思う。そして、読書文化が未発達と考えられるタイの農村で、子どもたちが新しい本を手にしたときの好奇心に満ちた目や、本を抱きかかえて一心不乱に文字を追う姿を見ていると、日頃、私たちは多くの本を浪費してしまっているのではないかとも思う。日本は、限りない数の本に溢れている。各市町村には図書館があり、公民館や児童館にも図書室がある。至るところに書店があり、大型書店も多い。読書環境が恵まれていることは確かだが、一冊一冊の本はどれほど大切に、有効に読まれているだろうか。子どもたちが本に触れる姿から、そんなことも感じた。(八木)



活動地域の教育事情や社会情勢などをお伝えします

グルジア語ってどんな言葉?
私たちが「グルジア」と呼んでいる国の英語の公式表記は「Georgia ジョージア」です。「グルジア」はロシア語のГрузия(グルジヤ) に基づき、英語と同様にグルジアの守護聖人である聖Georgius (ゲルギウス) に因んでいると言われています。世界の中でグルジアと呼ぶのは、日本とロシアだけです。では、グルジアの人々は自国を何と呼んでいるのでしょうか?グルジアでは「サカルトヴェロ」と呼ばれています。

ソ連政府は1920年にグルジア文字をローマ字に変えるよう強制し、その4年後にはロシア文字に転換するよう命令を出しました。しかし、グルジアは世界最古のアルファベットと自負するグルジア語を捨てず、守り通 しました。自国への誇りと強い愛国心が感じられます。グルジア語は5つの母音字と28の子音字の33字で構成され、独特の文字で表記されます。一見すると、私たちが活動を行うタイの文字とも似ている印象を受けます。多くの子音の連続が特徴のひとつにあげられ、発音も日本語では馴染みがないものがあり、少々難しそうですが、どこの国へ行っても基本となる2つの言葉だけでも覚えてみましょう。  

ガマルジョバット(こんにちは)そしてグマドロブト(ありがとう)。



事務局からのお知らせや最近の動きなどをお伝えします

絵本のストーリーづくりを体験しませんか 〜国際協力フェスティバルのご案内〜
10月2日(土)・3日(日)、東京の日比谷公園にて、国際協力フェスティバルが行われます。当団体もブースを出展し、パネル展示や活動ビデオの上映、書籍や活動地域の民芸品の販売を行って活動を紹介します。

ブースでは、ご来場いただいた皆さまにも参加していただける取り組みとして、タイの子どもたちが創作した絵本にご自分でお話をつけて「絵本づくり」を体験するというイベントをご用意しています。できたお話は後日ホームページで発表します。どんな独創的なお話ができるか、親子で、お友達同士で、もちろんお一人でも、ぜひ挑戦してみてください。当団体のブースの場所は、レッドヴィレッジ(R)のNo.15です(当日会場で地図をお確かめください)。

なおこの「絵本づくり体験」は、今回はご都合が合わなかったり、遠方にお住まいのため会場にお出でになれない方にも参加していただけるよう、ホームページ上でも開催することを計画しています。準備ができましたらニュースレターで改めてご案内いたします。楽しみにお待ちください 。

図書館プロジェクトをご支援ください! 〜タイでは約250円で本が1冊買えます〜 
タイで続けてきた図書館プロジェクトは、現地から支援継続の強い要望がありますが、昨今の厳しい経済状況の中で公的助成などが限られ、活動継続が困難になっています。

タイでは図書購入のための政府予算は、小規模校で年間3,500円ほど。子どもたちが興味を持てる本を揃えることはできません。これを改善するため、今年度は、拠点校11校に約1000冊の本を送り、読書推進活動を行う計画です。

皆さんの中には、子どもの頃、読んだ本が心に感動を与えたり、将来進むべき道にヒントを与えてくれた経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。タイの子どもたちもそうした体験ができるよう、ぜひご協力をお願いします。}

寄付は1口1,000円から受け付けています。

<お振込先> (次の2種類のいずれかへお願いします)
郵便振替口座 口座番号:00100-2-14174
口座名:ノマドインターナショナル
みずほ銀行 渋谷支店 普通 3507509
口座名:特定非営利活動法人ノマドインターナショナル
※お名前、ご住所、図書館プロジェクトへの寄付である旨を明記してください。みずほ銀行にお振込みの場合は、E-mailかFAX、郵便にてお知らせください。

会員募集中!
私たちの活動は市民の皆さまからのご支援で成り立っています。ぜひあなたも会員になって、活動を支えてください。個人正会員は年会費6,000円(入会金2,000円)、賛助会員は年会費2,000円(入会金1,000円)です。

image

編集後記

・ロシアの事件では、当団体が支援している子どもたちと同じ年頃の子が多く犠牲になり、胸が痛みます。二度とこのようなことが起こらないことを祈ります。(武津)
・残暑が厳しいながらも、朝晩の涼しい風に秋を感じる今日この頃です。いよいよ来月はグルジア訪問。限られた期間ですが、できるだけ多くのことを吸収してきたいと思います。(田島)
・いろいろな国で悲しい事件が相次いで起こっています。新聞に目を通 すたびに悲しくなります。子ども達に明るい未来を残せるよう何かしなくてはとつくづく思うこの頃です。(伊藤)

image

image image
image
image
image
image